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【 ヨットと砂利運搬船の事故 】 投稿者:JS2DST 投稿日:2025/08/16(Sat) 10:36:43 No.2264

ヨットと砂利運搬船の事故とAIS



 ヨット 船長(Cap/すきっぱー)様に


 このところ、小型船(ヨット含む)と、商船との事故が、
 多くなっている様に、思います。

  正確性は、さておいて、割と詳しい状況説明のある
  報道がありましたので、まず、下記URLをご参照下さい。

  https://www.youtube.com/watch?v=6y7efEX6Qk8
  (BBS参照先にも、リンクしています。)

 まずは、

  ・亡くなれた船長様のご冥福を、お祈りいたします。


 ここに、投稿して、どれだけの方のお目にとまるかは、
 分かりませんが、以下、ヨットの船長/オーナ様に、
 所見を述べます。

  
 【 ヨットと砂利運搬船の事故とAIS 】

 ・私の得た情報によりますと、当日の視界は、かなり悪かった。
  報道によれば、200m程度


 ・砂利運搬船(ガット船)は、AISを装備、こちらのAISデータ
  ベースにも履歴あり。ヨットは、船名不明の為、搭載/未搭載
  は不明

 ・相手(船)を視認して、避けようとしても、かなり難しい
  タイミングであった。


  なんという、不幸な事でしょうか。
  
  船長さんやオーナー様なら分かると思いますが、港内や
  狭水路、良好な漁場の漁船の密集場所ならまだしも、
  大海で衝突事故などは、そうそう起きるものではありません。
  (どこかの国の、わざとぶつけてくる船は別にして)

  
  ありえない偶然が、重なって起きたとしか、思えません。

  では、その要素を、以下に列記します。

   ・ヨットは、シングルハンド(気づきが遅くなる)
   ・霧で、視界不良(気づいても間に合わない)
   ・レーダ(運搬船側)は、霧で、感度低下している
    その為、レーダリフレクタでの、検知の期待は、
    未知数である。
   ・音(運搬船のエンジン音)の認識は、霧の為、難しい、
    また、ヨットが、機走中であれば、さらに難しい
   ・他の船がいるなんて、あまり考えられない海域の可能性
    がある。(主要な航路筋からは、外れている)相手が
    漁船であれば、ここまでの事故にはならない。

  見張の状況が、双方どの様な状況であったかは、分かりませんが
  かなりリラックスしていたものと思われます。

   では、どうすれば良かったのでしょうか?

  昔、初日の出を見ようと、マリーナを出て、えらい霧になって、
  ご来光をあきらめて、マリーナに戻ろうとしたとき、すごい音
  (エンジンとか、波切音)がしたと思ったら、すぐ隣を、
  フェリーが通過していきました。
   えらい肝を、冷やした経験があります。

   ・シングルハンドはやめる(結論からいえば、よりましなレベルで、
    本件の場合、難しい)
   ・レーダリフレクタを、大きいのにする。(船内にはあるが、
    規則通り、掲揚していないのが、ほとんど)
   ・レーダーを装備する。
   ・AISを装備する。(又は、AIS受信設備を、装備する。)

  現実的には、レーダかAISが、有効と考えます。
  
  レーダーが、最も有効とは考えますが、難点としては、電力消費が
  多い事です。帆走が、メインのヨットの場合、バッテリの消費が、
  無視できません。アラームを設定・セットしても、しょっちゅう
  鳴るので、ついつい切ってしまうのが、実態ではないでしょうか?
  ( 設定方法にもよりますが。)

  AISが、コスト的にも、有用と思います。昨今は、AISを装備しない
  商船は、あまりないので、相手が気づいてくれて、自分も分かるの
  であれば、ぐっと、事故の確率は減ります。アラーム発出の適切な
  設定をしておく必要があります。また、レーダの探知範囲より、
  かなり前(遠距離)から、検知できるという利点もあります。
  (ただし、装備していない船もありますので、完璧ではありません。)

  ●シングルハンドの方の場合は、孤独を楽しむ方も、おられると
   思います。そんな方は、特に上記を、「お守り」と思って、ご検討
   いただけると、良いと思います。

  以上、不幸な事故の報に接して、思うところを、述べました。
  当たり前の事を、書きました。ご承知の方は、読み飛ばし下さい。

           DE JS2DST/岩田
  
  
  

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